Seedance 2.5でAIゲームカットシーンを作る方法
最終確認日:2026年9月12日。
AIで作るゲームカットシーンは、完成映像というよりプリビズで力を発揮します。ゲーム内に実装する前に、構図やテンポ、物語の意図をチームで確かめられるからです。20〜30秒の場面を一つの長いプロンプトに詰め込まず、確認しやすい短いショットに分けましょう。Seedance 2.5は現在、最長30秒のクリップと、画像・動画・音声の参照入力に対応しています。場所の提示、接近、反応、発見、締めの5ショットを試すには十分です。リギング、ゲームロジック、当たり判定、リアルタイムカメラ、最適化は、引き続きゲームエンジン側で仕上げます。
要点
- プロンプトを書く前に、プレイヤーへ伝える情報を一文にします。
- キャラクター、背景、小道具、音声は自社素材か利用許諾済みのものを使います。
- 1ショットにつき、目に見える変化は一つに絞ります。
- 顔、衣装、武器、光、画面内の移動方向をショット間で固定します。
- 採用ショットを選んでから、台詞、音楽、効果音、字幕を編集します。
すぐに試せる作り方
まず5ショットを並べます。場所を見せ、キャラクターを目的地へ動かし、反応を映し、脅威や発見を明かし、最後に明確な画で止めます。キャラクター、衣装、武器、場所、色の参照素材を用意したら、SeedVideo AIの画像から動画ジェネレーターを開き、Seedance 2.5を選びます。現在のショットに対応する元画像を添付し、動作、カメラ、タイミング、変えてはいけない要素だけを記述します。各ショットを個別に確認し、採用分を編集ソフトでつなぎます。

動画プロンプト:使い込まれた緑のマントを着た架空の成人女性レンジャーが、霧の峡谷に架かる崩れた石橋で立ち止まる。三日月形の青銅の弓を上げ、空中要塞を見つめる。カメラは腰の高さからゆっくり追従。右から差す曇天の夕日、弱い風、ファンタジーゲームの映画的な画作り、横長の構図、最後は安定したフレームで静止。
シーンの役割を一文で決める
カットシーンには物語上の仕事が必要です。場所の紹介、キャラクターの意志、次の目標が重要な理由など、何を伝える場面なのかを決めます。今回なら「放棄された要塞が再起動したとプレイヤーが知り、レンジャーが中へ進むと決める」です。
この一文がショットを選ぶ基準になります。発見につながらない美しいアップは省けます。一方、橋、要塞、進行方向を示す地味な引きの画は欠かせないかもしれません。用途も同時に決めます。16:9のストア用トレーラー、縦型SNS動画、ゲーム内シネマティック担当者向けの作業資料では、安全域や必要な情報が異なります。
| 決める項目 | 橋のシーンの例 |
|---|---|
| 物語の役割 | 空中要塞の再起動を示す |
| プレイヤーが得る情報 | 橋が唯一見える進路である |
| 感情の変化 | 警戒から決意へ |
| 最後の画 | レンジャーが要塞へ歩き出す |
| 用途 | 16:9のプリビズとトレーラー素材 |
少数の参照素材を明確に使う
連続性は、形容詞の多さより参照素材の質に左右されます。キャラクターの全身、衣装の寄り、武器、環境のキーフレーム、色の基準を一つずつ用意します。それぞれに「人物の同一性」「素材感」「位置関係」「カメラ速度」「音の拍」といった役割を与えます。素材はチームが所有するものか、利用許諾を得たものに限ります。

画像プロンプト:オリジナルのファンタジーゲーム設定画。架空の成人女性レンジャーを正面、側面、斜めから描く。使い込まれた緑のマント、三日月形の青銅の弓、崩れた橋の環境キーフレームと小道具研究。暖かい灰色の制作ボード背景、同じ顔立ちと素材、柔らかいスタジオ光、横長構図。
全編で変えない要素をカードにします。この例では、緑のマント、三日月形の弓、黒い編み髪、壊れた欄干、冷たい灰色の霧、画面右からの暖かい夕日です。各ショットのプロンプトに同じ言葉で入れ、風や速度、質感の変化は別に記述します。
モデルページには参照入力の上限として画像30枚、動画10本、音声10本が記載されています。上限まで使う必要はありません。少数の素材に役割を割り当てた方が確認しやすくなります。
20〜30秒を5ショットに分ける
5ショットなら、短い場面にも始まり、変化、終わりを作れます。一回の生成に多くの状態変化を背負わせずに済む点も重要です。秒数は編集時に調整できます。

画像プロンプト:オリジナルのファンタジーゲーム用5コマ絵コンテ。同じ緑のマントと三日月形の弓を持つレンジャーが、崩れた橋を渡って空中要塞へ向かう。場所を示す引き、慎重な前進、表情の寄り、要塞の全貌、最後のシルエット。鉛筆とマーカーによるプリビズ、読みやすい構図。
| ショット | 目安 | 見える変化 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 導入 | 4〜6秒 | 場所と進行方向が分かる | ゆっくり寄るロングショット |
| 接近 | 4〜6秒 | レンジャーが危険地帯に入る | 低い位置からの追従 |
| 反応 | 3〜5秒 | 起動の合図に気づく | 抑えたクローズアップ |
| 発見 | 5〜7秒 | 要塞の窓に明かりがつく | 上方へのパンまたは後退 |
| 締め | 3〜5秒 | 先へ進むと決める | 静かなシルエット |
一つのショットには一つの状態変化を置きます。「暗かった三つの窓が順に点灯する」なら明確です。走る、弓を射る、嵐になる、要塞が動く、を同時に入れると中心がぼやけます。さらに長い場面を設計する場合は、マルチショットで物語を組む方法も参考になります。
ショットごとに入力方法を選ぶ
キャラクター、背景、絵コンテで開始画が決まっているなら、画像から動画が向いています。固有の人物や小道具を含まない霧や空のつなぎは、テキストから動画でも作れます。人物、カメラ、音に別々の参照素材がある場合は、それぞれに一つの役割を与えましょう。一枚の画像だけで顔、動作、背景、カメラ、編集リズムのすべてを決めようとすると、修正点が分かりにくくなります。

現在のSeedVideo AI画像から動画ワークスペース。Seedance 2.5が選択され、ファイル添付、プロンプト欄、アダプティブ比率、5秒、720p、音声スイッチが表示されています。
Seedance 2.5モデルページでは、最長30秒、480pまたは720pのMP4/MOV出力と、16:9、9:16、1:1、4:3、3:4、21:9、アダプティブ比率が案内されています。ワークスペース上の長さ、解像度、クレジット見積もりは設定によって変わるため、複数ショットを作る前にその時点の表示を確認します。
プロンプトを撮影指示として書く
最初に人物と固定要素を書き、次に一つの動作、カメラ、光、編集でつなぐ最後のフレームを記述します。
固定する人物:[人物、衣装、小道具、外見]
開始画:[位置、姿勢、環境、画面方向]
動作:[このショットで起きる一つの変化]
カメラ:[画角、動き、速度]
タイミング:[序盤、中盤、最後]
光と色:[方向、天候、コントラスト、色温度]
終了画:[編集で受けたい最後のフレーム]
維持する要素:[顔、衣装、武器、背景の目印]
反応ショットなら、機械音を聞いたレンジャーが立ち止まり、要塞を見る間にカメラが少し寄る、と書けます。最後の1秒で遠くの窓が三つ点灯します。スタイル語を増やすより、固定要素のカードを繰り返す方が比較しやすくなります。レンズや光の書き方は、Seedance 2.5の映画的な動画プロンプトで具体例を確認できます。
目で確認できる項目で連続性を見る
「一貫させる」だけでは確認できません。各クリップの最初、中間、最後で同じ項目を見ます。

動画プロンプト:同じ架空の成人女性レンジャーが、使い込まれた緑のマントと三日月形の青銅の弓を身につけ、同じ崩れた橋にいる。ロング、ミドル、反応の寄り、要塞の発見で、顔、マントの縫い目、弓の向き、霧の色、夕日の方向、画面内の進行方向を維持。ファンタジーゲームの映画的表現、落ち着いたカメラ移動。
| 確認対象 | 生成前に固定 | 各ショットで比較 |
|---|---|---|
| 人物 | 顔、髪型、体格 | 目、手、シルエット |
| 衣装 | 色、留め具、靴 | 縫い目と傷み |
| 武器 | 形と持ち方 | 曲線、大きさ、向き |
| 地理 | 橋と要塞の位置 | 目印と画面左右の関係 |
| 光 | 右の夕日、冷たい霧 | 影の向きと色温度 |
動きが滑らかでも、ほんの一瞬だけ弓の形が変わることがあります。止めて確認しましょう。顔、衣装、武器のずれが続く場合は、AI動画のキャラクター一貫性ガイドに沿って参照素材を整理し直します。
音と編集は後工程で管理する
Seedance 2.5は音声参照に対応していますが、台詞、環境音、音楽、字幕は編集工程で分けて扱う方が調整しやすくなります。機械の低音、足音、台詞の間、音楽の入りを置いた仮トラックを作り、それに合わせてショットの長さを決めます。選んだ5ショットを並べ、不安定な冒頭と末尾を切ってから音と字幕を加えます。
| AIプリビズで検討できること | ゲームエンジンで必要なこと |
|---|---|
| 構図とショット順 | リアルタイムカメラと制約 |
| 感情と大まかな動き | リギング、アニメーショングラフ、当たり判定 |
| 色と雰囲気 | ジオメトリ、マテリアル、照明、最適化 |
| 物語のテンポ | トリガー、分岐、セーブ状態、ローカライズ |
| 企画やトレーラー用の見せ方 | プラットフォームごとのプレイテスト |
承認した台本、参照素材、プロンプト、採用ショットを一緒に保存すると、意図した演出とプリビズ固有の仮結果を区別できます。
よくある質問
Seedance 2.5で30秒のカットシーンを作れますか?
モデルページでは最長30秒と案内されています。その範囲でも、一つの動作に絞った短いショットの方が選定と編集は簡単です。
画像から動画とテキストから動画のどちらを使いますか?
人物、場所、開始画を固定したい場合は画像から動画を使います。固有の人物を必要としない環境ショットはテキストから動画でも作れます。
複数ショットで同じ人物を保つには?
同じ承認済み参照素材を使い、顔、髪、衣装、武器、光、画面方向を毎回繰り返します。クリップの最初、中間、最後を比較してください。
他のゲームのアートを参照に使えますか?
自社素材か許諾済み素材を使います。保護されたキャラクター、ロゴ、場所、構図を複製せず、光、レンズ、素材、色、テンポで方向性を説明します。
生成映像をそのままゲーム内のリアルタイムアニメーションにできますか?
プリビズや審査済みの宣伝映像には使えます。プレイ可能な実装には、エンジン用のデータとシステムが必要です。
アスペクト比はどう選びますか?
一般的なトレーラーは16:9、縦型動画は9:16が基本です。両方に展開するなら、生成時から安全域を残します。
一つのショットだけ見た目がずれたら?
成立しているショットは残し、問題のあるショットだけ直します。動作を簡単にする、参照素材の役割を明確にする、不安定な末尾を短くする方法があります。
まず5ショット版を作る
場面の役割を一文で書き、利用できる参照素材を揃え、ショットリストを作ります。次にSeedVideo AIの画像から動画ワークスペースでSeedance 2.5を選び、一つずつ確認できるショットを作ってください。初稿の目的は物語を伝えることです。細部は編集とゲーム実装で詰められます。


